にちようび
あたる
舞い上がる風に薄目を開けると
息せき切らせてそこに居たので
家に連れて帰ることにした。
コンビニの袋の中のコーラに目をつけたのか
台所からコップを二つ持ってくる。
何も言わずにコーラを渡すと
半分だけ黒い炭酸水の入ったコップが帰ってきた。
コンビニで買ってきた雑誌を読みながら
背中で聞こえる声が、ぼんやり夕日に染まり
夕暮れ時の豆腐屋のチャルメラに混じって悪くない。
ぼんやり相槌など打ちながら、あの独特の声を聞く。
そのうち喋るのに飽きたら構って構ってと騒ぎ出すので
絶妙のタイミングで雑誌を閉じて花札を取り出す。
どうせ負けるのは目に見えているが
どうせ夕食までの暇潰しだ。
そのうちふわふわと風船玉が帰ってきて夕食。
風呂に入って部屋に入れば既に布団が敷いてあって
長い髪をドライヤーに当てる音がする。
風船玉を渡して布団に横たわって薄目を開ける。
日曜日の締めくくりの映像としては
実に悪くない。
高校生でこの所帯臭さはかなわんがな。
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